BORDER 第6話「苦悩」2014年5月15日放送

 

 

今回の出演キャスト

主人公:石川安吾小栗旬

警視庁捜査一課第二強行犯捜査・殺人犯捜査第4係第一班の刑事。ある銃撃事件で頭部に被弾。銃弾は頭部に残ったまま、脳底動脈近くに留まっており、そのために脳の未知の領域が覚醒したのか、死体の残留思念と交信するという特殊能力を身につける。事件の被害者である死者から証言を聞き出し、事件を解決しようと奔走。だが、正義を貫こうとする思いが強まれば強まるほど、証拠ねつ造など裏工作に手を染めることに…。己では歯止めが利かないほど、正義と悪の境界線で大きく揺れ動く。

市倉卓司/遠藤憲一

警視庁捜査一課第二強行犯捜査・殺人犯捜査第4係第一班の班長で、石川(小栗旬)の上司。子どものころに見た正義のヒーローものへの憧れを捨てきれず、警察官になった。嘘を見抜くのが得意。石川の能力を買っており、独断専行型の捜査も半ば放任している。ピュアな正義感が根底にある一方で、清濁併せ呑む捜査をする。

立花雄馬/青木崇高

警視庁捜査一課第二強行犯捜査・殺人犯捜査第4係第一班の刑事。強すぎる正義感をもてあまし、融通が利かない一面も。同僚である石川(小栗旬)に強いライバル心を抱いていたが、捜査を共にするうちに絆が生まれていった。

比嘉ミカ/波瑠

警視庁刑事部の特別検視官。類まれなる観察眼と直観力を持っている。鑑識の技術と認知科学を併用した捜査を行う。科学を信奉しているが、科学では解明できない領域があることも認めている。石川(小栗旬)の特殊能力に薄々気づくと同時に、刑事としての石川を認め、しばしば単独で捜査する彼に協力する。

情報屋:赤井/古田新太

市倉が使っている情報屋。石川の慎重さを評価し秘密裏に依頼を受ける。穏やかな物腰だが強かで考えを読ませない人物。石川の希望に応えてサイモンとガーファンクル、スズキを紹介する。サイモンとガーファンクルとは前職からの付き合いで腕を買っている。新橋の「立ち飲み屋 情」の実質オーナー。大学卒業後は外資系の大手金融機関を転々としていた。職をやめてからは情報や人脈を使い、投資で儲けていた。

便利屋:スズキ/滝藤賢一

石川(小栗旬)に何か特別なものを感じ、協力するようになった便利屋。変装術に長け、盗聴やピッキングなど、裏の技術を身につけている。汚い世界を見すぎて、厭世的になりつつある。変装には毎回テーマがあり具体的に設定がある。

サイモン/浜野謙太

ガーファンクルとタッグを組むハッカー。表向きは「S&G行政書士事務所」を開き、裏でハッカー業を行っている。大人を信用していないが、赤井の紹介で知り合った石川(小栗旬)には警戒心を解いている。

ガーファンクル/野間口徹

サイモンとタッグを組む天才型ハッカー。幼少期のIQテストで180を記録。表向きは「S&G行政書士事務所」を営むも、裏でハッカー業を行っている。大人のことは信用していないが、赤井の紹介で知り合った石川(小栗旬)には警戒心を解いている。

安藤周夫/大森南朋

一見善良そうに見える顔の裏で、“絶対的な悪”を体現する犯罪者。あるとき、8歳の子どもを誘拐して殺害。その事件を追う石川(小栗旬)と対峙した。石川に、究極の正義と悪を問い、極限の選択を迫り続ける。。

 

「BORDER」第6話のネタバレ

 

チャイムを鳴らす1人の男。しかし誰も出てこない。電話をするが、家の中でコールが鳴っているだけで、出る気配がない。鍵が空いていた。男は住民の女性の兄だった。「舞子、いるのか?」と、男が家に入ると、暗い部屋の窓の外でドスッという鈍い音が。窓を開けて下を見ると妹が倒れていた。

 

現場に入る比嘉(波瑠)に、自殺だから調べる必要ない、と鴨川管理官は言う。遺体を見た比嘉は、左手の中指だけが伸びたまま硬直しているのを見つける。

そして彼女がどこから落ちたのかを聞き、屋上に行く。手すりには両手で握った跡があった。他の人は自殺と断定しているが、比嘉はこの手すりの高さだと他殺も可能であると言う。靴はきちんと揃えて置いてあり、小さな木の枝がその側に落ちていた。その枝の両端は綺麗に整っていた。女性の兄に比嘉は話を聞く。妹は昨年から大学に通っていたが、上手くなじめず、将来に漠然とした不安を感じ、悩んでいた、と彼は言う。半年程前に大量の風邪薬と酒を同時に飲んで、病院に運び込まれた事があった。いなかの母親から週に1度は妹の様子を見に行く様に言われていたが、、、妹が死んだのは自分のせいかもしれない、と言う。比嘉は女性の部屋を見て回り、提案があるので聞いて欲しいと彼に言う。

 

疲れた様子の石川(小栗旬)。市倉(遠藤憲一)から比嘉の解剖にお目付役として立ち会う様にと言われる。上が自殺と断定したのに比嘉が第一発見者の兄をたき付けて解剖にまで持ち込んだ、助けてやれなかった兄の罪悪感をついたのだ、と市倉は言う。

 

石川と立花(青木崇高)が行くと、解剖は中止になったと言われる。比嘉を訪ねると比嘉は女性の頭部のレントゲン写真を見ていた。死因は解剖が出来なかったからわからないという。彼女は精神科の通院歴と自殺未遂の過去があり、軽いノイローゼだったが、死体の中指が一本だけ伸びたまま硬直していたから、自殺じゃないと思った、と比嘉は話す。死ぬ間際に筋肉に極度の疲労があったり、精神的な衝撃があったりした場合、死んですぐ硬直が起こる事が極めて稀にあると言う。その可能性を排除できなかったから解剖をしたかったと話す。仮定の話だが、誰かに首を折られて殺された、そして死ぬ間際に極度の恐怖を感じた、これが彼女の悲鳴の様に思えた、と言う。つまり、誰かに殺された後屋上から落とされた偽装殺人だ、と。

石川と立花はその程度の根拠では薄すぎると比嘉に言う。比嘉は、不審死と思われる遺体のたった1割しか解剖されていない、だから身内や親しい人を失った時、割り切れない思いで死を受け入れる人たちがたくさんいるはずだ、と。そういう人たちの気持ちを少しでも軽くしてあげたいというのが、比嘉がこの仕事を始めたきっかけだと言う。石川は、次に噛み付きたくなったら自分に相談する様に、と言う。他の人間には見えないものが自分には見えるから、と。

その時、比嘉に電話が入る。亡くなった女性の兄からだった。女性が日にちを指定して注文していたチョコレートが届いたという。

死のうと思っている人間がチョコレートを取り寄せるのはおかしい、という兄。亡くなった人が思っていた事を生きている私達は知る術がない、と比嘉は言う。遺書もなく、家族思いの妹が何も言わずに死ぬなんて信じられない、と兄は言う。

 

また女性の遺体が見つかる。一人暮らしの女子大生で、家族によると鬱の症状で苦しんでいたという。争った形跡もないので自殺だと上は断定する。女性の左の手首にはリストカットの跡があった。しかし比嘉は遺体を見て、コンタクトをしているのはおかしいと言う。自殺をする時、普通は下が見えるのが怖いから眼鏡やコンタクトは外す、と比嘉は言う。外す余裕がないくらい落ち込んでいたんだろう、と言う鴨川に、落ち込んでいたらそもそもコンタクトをつけない、と反論する。鴨川は、他殺の証拠を見つけたら真っ先に教える様に、と比嘉に言う。

 

比嘉は彼女が落ちたという屋上に行ってみる。

屋上にはまたしても小さな木の枝が落ちていた。

比嘉は「早速噛み付きたくなったんだけど。」と石川に電話をする。

比嘉は石川に、二つの現場に落ちていた小枝の事を話す。

ダンテの『神曲』の中に自殺者は地獄に堕ちた後、自分の肉体に暴力を加えた罪によってひね曲がった枯れ木にされ、その枝を折られて苦しみを与えられる、という一節がある。自殺を偽装した犯人はこれを読んで影響を受けた人間じゃないか、と比嘉は言う。しかし偽装されて殺された人間には罪はないはずではないか、と言う石川に比嘉は、彼女達は自殺未遂の過去があり、犯人はそれを自殺と同罪と見なして罰したのではないか、と言う。石川は、どうして犯人は罰したのか、どうやって過去の自殺未遂を知ったのか、被害者の共通点は何か、など、今の説明で上が動くとは思えないと言う。比嘉は、また頸椎が折れていたと女性のレントゲンを見せる。そして、これは連続殺人事件であり、他にも犠牲者がいるかもしれない、と言う。

石川は遺体を見に行く。石川の前に亡くなった女性が現れる。石川の様子を不審がる比嘉に石川は、トイレに行くから先に戻っている様に言い、亡くなった女性に話を聞く。女性は、マンションの廊下で後ろから誰かの腕が首に巻き付いた所までは覚えている、自分は平凡な女子大生で、犯人に心当たりはなく、自殺未遂の事を知っているのも両親と精神科の医師だけと言う。通院していたのは代々木にある河島メンタルクリニックで、診察以外にも相談に乗ると言われ、深い関係になったが、遊びだった。だから2ヶ月程で通うのはやめたという。犯人を捕まえて欲しいと頼まれ、石川はわかりました、と約束する。

枝をヤスリで削る男。パソコンには受診者のデータが。

 

石川は河島メンタルクリニックに行く。院長の河島は、自殺ではなかったのか?と尋ねる。事情聴取なら守秘義務に関わるのでこれ以上話せないと言う。石川が、彼女達が2ヶ月で通うのをやめた理由を聞くと、自分の治療のお陰で良くなったから、と河島は答える。石川は帰りがけに院長室の本棚に「神曲」の本を見つける。

 

石川はハッカーのサイモン(浜田謙太)とガーファンクル(野間口徹)の所に行く。医師が彼女達を殺す動機を知りたいと言う。彼女達は2ヶ月前、自殺サイトを検索していたが、最近は旅行サイトなどを見ていて、生きようとしていた事がわかる。疲れた顔をしている石川。石川は2人に自分の事を話す。

自分には4つ上の、格好良くて頭が良くて優しい兄がいた。自分が二十歳の大学生だった時、兄から突然電話がかかってきた。兄は急にお前の声が聞きたくなったと言って、子供の頃の懐かしい話をしてきた。何で急にそんな話をするの意味が分からなかったし、大学の講義に遅刻しそうだったので、石川は電話を切る事にした。兄は少し淋しそうな声で「勉強頑張れよ。」と言って電話を切った。石川が兄の声を聞いたのはそれが最後だった。その日の夜、兄は首を吊って死んだ。遺書もなかったし、死ななきゃ行けない理由も見つからなかった。きっと兄の身体のどこかに大きな穴がぽっかり空いていたんだろうけど、周りの人間にはそれは見えなかった。でも自分だけは見つけて塞いでやりたかった。今でもあの日の朝の事が忘れられない。あの電話から大切な何かを聞き取れなかった自分を責めている、と。

そして石川は2人に、これを話すのは初めてだ、聞いてくれてありがとう、と言う。

削除されたメールの中から河島からのメールが見つかった。河島のアリバイを調べたいので、携帯に侵入してスケジュールを盗んで欲しいと2人に頼む。

 

石川は比嘉に、彼女達の死亡時間の河島のアリバイを崩せなかったと話す。比嘉は、彼女達の自殺未遂を知る人間を辿って行けばいい、自殺未遂の時に運ばれた病院の関係者かも、と言う。石川は彼女たちが運ばれた病院に行く。両日とも津川利雄という医師が担当していて、2ヶ月前に辞めたという。石川は立花に手伝って欲しいと連絡する。

 

犯人は削った小枝を持って新しい女性を襲いに行く。そこへ石川と立花が現れ、阻止する。犯人を追いかける2人。そして屋上に追いつめる。

犯人はそこに小枝を置き、石川が止めるのも間に合わず、飛び降りて自殺をする。女性の様子を見に行く立花。その時、石川の前に自殺した犯人が現れる。石川が、なぜ彼女達を殺したのかと聞くと、彼はこう答えた。

自殺未遂をした人間の4割はまた自殺を図って死ぬ。死にたがっている人に手を貸して何が悪い。目の前で大切な人間に死なれたことがあるか?自分は中学生の時、家に帰ったら目の前に姉が落ちてきた。姉の血が自分に飛び散って、動けずにずっと側に立ちすくんでた。医者になって命を救っても、また自分を傷つけて戻ってくる。自分を苦しめる為に何度でも戻ってくる。苦しみから解放されたかった、と。

 

 

石川は兄の墓の前で、「出てきてくれよ。死んだ訳を教えてくれ。」と呟く。「役に立たない能力だな。」

 

<次回に続く>

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